21 :名無しさん:2009/01/28(水) 20:20:08

『あーっとぉ!!これは何たる暴虐!ジャイアント・ミギリ!!ダウンした橘を更に滅多打ちだぁーー!!』


都内。某大型ドームにひしめく満員の観客の歓声、いやその多くが悲鳴の叫びとなり響き渡っている。
現在、ここで行われているのは大手女子プロレス団体の興行。当初は藤原 和美 対 橘 みずきの試合が組まれていた。
どちらも正義のヒロインを名乗る善玉レスラーである。当然ファイトスタイルは正々堂々プロレスの王道的なもの。
更に藤原が特撮ヒロイン然とした口上を盛り込み、更に橘がこれも華麗な飛び技で観客を魅せる華やかな展開となっていた。

―しかし―

試合も終盤に差し掛かろうかという辺りで客席の一角から歓声とは違うざわめきが起こった。
異様な空気を感じて試合中の二人もつい視線をそちらに向けてしまう。
その視線の先、選手入場用ゲートに立つ彼女が居た。

「?・・・・・・大空 みぎり?」

ぽつり、と藤原がその人物の名前を呟いた。
大空 みぎり。ある中堅女子プロ団体に所属する国内最大の身長190cmを誇る女子レスラー。
別団体であっても彼女の試合は橘も藤原も見たことがある。その体格を活かした怪力で所属団体のリングを沸かすレスラー。
そんな彼女が何故こんなところにいるのかがすぐに理解出来なかった。
大体、彼女のコスチュームには大きな違和感があった。二人ともみぎりの試合は見たことがある。
しかしその時の彼女はフリルをあしらったファンシーな雰囲気のコスチュームだった、が。
黒。彼女の身体を包むのは漆黒のボンテージコスチューム。みぎりの巨大ながらも魅力的なボディラインを強調する大胆なデザインだった。
更に彼女の柔らかな長髪は金色に染められていて今までにない妖艶な雰囲気を醸し出していた。

―ざわめく観客。怪訝な表情を浮かべるリング上の二人。

と、いきなりゲートのみぎりがリングに向かって一直線に駆けだした!

流石にここで藤原と橘は身構える。ここまで来て彼女が試合を見物に来たと思うものはいなかった。
そしてみぎりはロープに手をかけ勢いよく飛び越える。そしてその体格にふさわしい大きな着地の振動。

「何のつもりですかっ!?大空 みぎりさん!!」
「他団体の貴女がこんな無礼な振る舞い・・・返答によってはただではおきませんっ!」

いきり立つ二人を醒めた眼差しで見つめそして、くすくすと嘲笑じみた笑みをこぼす。
そしてここで初めて彼女は口を開く。

「あら〜?分かりませんかぁ?貴女達を潰しにきたんですけどぉ〜。」

彼女独特ののんびりした喋り方にどこか嘲りを含んだ響き。
二人は身体の芯からぞくっとするような冷たさを感じていた。
更に彼女は続ける。

「私〜・・・恥ずかしながら本日よりヒールになっちゃいましてぇ〜、てっとり早くデビュー戦させて頂きますね〜♪」

―更にざわめく場内。アナウンスも戸惑いながらといった様子でみぎりのヒールデビューという事実を場内に伝える。

「それでぇ〜。愛とか正義とか言ってる貴女方が今日、試合しててラッキーでしたぁ〜♪  ・・・何かそういうのつまらないですよね〜?」
『・・・・・なっ!?』

明らかに怒りの表情を強くする二人だったがそれに構わずみぎりは話を続ける。

「そうそう、この度ジャイアント・ミギリを名乗らせて頂きます〜♪それでは宜しくおねがいします〜・・・ねっ!!」

22 :名無しさん:2009/01/28(水) 20:21:12

次の瞬間、藤原が大きく吹き飛ばされた。
いきなりみぎり、いやミギリが前蹴りを放ったのだ。藤原は優れた反射神経で両腕をクロスさせガードしたがその衝撃は凄まじい。
ロープまで飛ばされた藤原はよろけながらも何とか立ち上がろうとする。
それに構わずミギリは橘に向き直る。
だがミギリが攻撃に入る前に橘は迎撃態勢に入っている。
ミギリの腹部にサイドキックを放つ。ミギリはやや身体を屈める姿勢になる。
更に駈け出して追撃のジャンピングニーパッド!
姿勢を低くしていたとはいえ長身のせいで顔面を捕えるには至らず胸部を膝で蹴りつける。
ヒールであり奇襲をかけた襲撃者相手に情けは無用、とばかりに更に追撃をかけようとする、が。

「いたた・・・流石、早い反応でしたね〜。油断しちゃいました〜。」
「え・・・・!?」

目の前の黒い巨人はすでに態勢を整えている。まるでダメージなどないかのように。
どちらも手を抜いた攻撃では無かった。そのタフネスに橘は驚愕した。
ここでダメージを残しながらも藤原が橘の傍に戻り身構える。

ここでミギリが口を開く。

「私、人より力が強いみたいなんですけどぉ〜・・・試合ではずっと加減するように言われたんですよねぇ〜。でないと壊してしまいますから〜。」
「だけどそれって違いますよねぇ〜?強い人がいる世界でずっとそんな窮屈な思いをするなんて〜・・・」
「それである人に言われたんですね〜。そんな我慢をする事は無い、壊れる方が悪い。潰すのは強い人の特権だって〜♪」

橘と藤原は直感で感じた。彼女は危険だ、と。
ここで止めなければ彼女は暴力の快感に飲み込まれる。

「・・・貴女の目を覚まさせてあげます。覚悟っ!」
「正義のために・・・行きます!」


― しかし二対一ながらも試合展開は一方的なものだった。

「えいっ♪」
「がッ・・・・・・!!」

藤原がミギリのハンマーブローを受けうつ伏せに叩きつけられる。
その傍では橘も大の字に倒れ息を荒くしている。

「あらあら〜?まだ始まったばかりですよ〜?頑張ってくださいね〜♪」

あれから― 橘はスピードを活かし反応速度の劣るみぎりを手数で押すが何を仕掛けてもミギリに対してダメージは無かった。
そして藤原も得意とする投げ技を狙うもミギリの巨体と怪力によりそれを阻まれリングを這う結果となっていた。

退屈そうに会場を見回すミギリがある一点に目を止め、そしてある人物を見つけた。
人物がミギリに対して合図を送る。ミギリも笑みを浮かべそれに応える。

「・・・それじゃ〜・・・これから私の本気を見て頂きますね〜。・・・死んじゃったらごめんなさいね〜♪」

23 :名無しさん:2009/01/28(水) 20:23:05

ふらふらと立ちあがる二人に対して宣言すると両腕を広げ走り出す。
そしてそれぞれの腕で藤原と橘の首を狩るラリアット!
『・・・・・・・!!!』

声も上げられず二人の身体が浮き上がり宙で半回転し再度リングに叩きつけられる。

「・・・・・っかっ・・・はっ・・・!!」
「げはっ!!・・・・はぁ・・・・・!!」

首を押えのたうち回る二人に歩み寄り交互に見比べる。そして藤原の髪を掴みそのまま引き起こす。
抵抗する藤原をものともせずそのままその怪力で宙にぶら下げてしまう。そしてコーナーまで連れて行き・・・
コーナーポストにその頭部を勢いよく叩きつける!

「・・・がっ!ぎっ!はぐぅっ!!」

幾度となく頭を打ちつけられ額から血が滲み出す。そして髪の毛ではなく両腕で藤原の頭部を抱え込むと・・・
「思いっきり行きますよ〜?せぇの〜・・・えぃっ!!」

両腕に渾身の力を込めて顔面を柱に叩きつける! ・・・・・ごづっ。
鈍い音が響き・・・悲鳴もなくずるずると崩れ落ちる藤原。わずかに見えるだけでも額、顔面とおびただしい出血が確認出来る。
しかしそのまま許すでもなくミギリが片足を振りかぶると・・・その脇腹にサッカーボールキックを浴びせる。

「ごふ・・・・・!」
「まだ起きててもらえますか〜?こんなあっさりじゃあの人に怒られてしまいますので〜。」

呻き声をあげ横たわる藤原を放ってやっとダウンから復活した橘に向かう。
「そうそう。その頑張ってる感じ・・・とっても良いですよ〜♪その目がちょっとだけ気に入りませんけど〜。」

橘の眼はまだ闘志に燃えミギリを睨みつけている。決して屈しないという意志の表れがそこから見てとれる。
橘は自らロープまで走り反動をつけミギリに向かって駆け出す。そして跳躍しフライングニールキック!

「・・・んっ!」

鮮やかにミギリの側頭部にクリーンヒットし片膝をつかせる。・・・他の選手ならダウンしていただろうが。
更にミギリの膝をステップにしシャイニングウィザードを炸裂させる。

(いける・・・!)

が、空中で橘の身体が停止する。ミギリの両手が橘の身体を捕獲していた・・・。

「な・・・!?」
「そちらの見せ場は終わりですね〜。じゃぁちょっと待っててくださいね〜。」

ミギリは橘の身体を持ち替え抱え上げる。そしてロープ近くまで歩み寄るとリング外に向けてボディスラムを放つ。
遥か高くから場外のマットに叩きつけられ呼吸が出来なくなる。それでも早く回復しないと・・・あいつが来る。

「お待たせしました〜。・・・続きですね〜。」

かろうじて身を起こす橘を巨体が見下ろす。最早、目の前の怪物に恐怖の念が湧き上がり・・・その彼女を怪物が手に持ったパイプ椅子で横から振りぬく。
客席のフェンスに飛ばされる。今の衝撃で口から血が流れ出る。
うずくまる橘に二度、三度とストンピング。その度に短く悲鳴をあげる。

「・・・あ、あぁ・・・くぁ・・・」

グロッキー状態の橘を逆さに抱え上げ放送席まで移動し周辺の人間を避難させる。
「は〜い♪巻き添えになりたい人は残ってもらって構いませんよ〜?」

長机を前にして更に高く橘を抱え・・・パワーボムを放つ!
手加減なしで橘の体が叩きつけられ机は大きく破壊される。
二つ折りの姿勢のまま痙攣、失神する姿を見ても満足しないのか再度逆さの姿勢で抱え上げる。
ミギリが辺りを見回して思いついたように誰も座る者の居なくなったパイプ椅子まで移動。
座面めがけてパイルドライバーで突き刺す。
大破した椅子の上でぐったりと横たわる橘。その足首を掴み片手で逆さづりにした上にリング上へゴミのように放り投げる。
橘を追ってリングへと戻るミギリ。そこには辛うじて意識があるものの虫の息の二人。
ただ流血はしているがやや藤原のダメージが軽い。それを見て再び標的を変えるミギリ。

24 :名無しさん:2009/01/28(水) 20:24:09

「私〜少し休憩してますから〜・・・さぁどうぞ〜♪お得意の投げ技をかけて頂いて良いですよ〜?」
「・・・っ!!」

構えもせず手招きして藤原を挑発する。
屈辱のあまり涙さえ出てくる。・・・しかし誘いであってももうチャンスは無い。何とか立ち上がって気力を振り絞り必殺のエクスプロイダーに賭ける。
必死でぶっこ抜こうとする藤原・・・しかし地面に根を張った大木のようにミギリの足が僅かでも浮くことは無かった。

「・・・そんな・・・・」
「・・・うふふ。はい、時間切れですね〜♪」

後ろ足でミギリの踵が藤原の股間を蹴り上げる。ほんの僅かだが藤原の身体が浮いた程の勢いだった。
「あ゙あ゙ぁぁぁぁぁぁ・・・・!!」

股間を抑え左右に転げる。両手の隙間から僅かに黄色い液体が漏れ出していた。
「あら〜?そんなに隠してたらお客さんから見えませんよ〜?」

困ったようにミギリが言うと藤原の両手首を掴み無理矢理立たせる。
そして更に抱え込むと股間に追い打ちのニーリフトを放つ!
今度は明らかに。藤原の身体が宙に浮いた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!」

声にならない絶叫。大口を開け涎を垂れ流し焦点の合わなくなった目からは涙が溢れ出る。
着地した両脚はがくがくと震えその間からは液体が音を立て大量にマットに滴り落ちる。それでもミギリに捕獲されているためダウンは許されない。

「うふふ♪良いお顔ですね〜♪それじゃあ、このまま天国にイっちゃいましょうか〜?」

先程と同じく片脚に勢いをつけ更に膝蹴りを同じ場所に放つ。それを何度も。
ごっ!がつっ!ずんっ!ぐしゃっ!ずちゃっ!

始めこそ固い岩のぶつかるような音だったがだんだんと湿った音に変わってくる。股間の液体も黄色は少量となり赤色が大量に溢れてくる。
「さぁ〜、貴女はこの辺りで良いですね〜。感謝して下さいね〜?・・・・・聞こえてますか〜?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

反応がまるで無くなった藤原を改めて見ると顔の穴という穴から汁が大量に出ていて目は白目をむき呻き声さえ上げていない。
股間はおびただしい出血でリングには黄色、赤の水たまりが大きく広がっている。身体全体にびくっびくっと大きな痙攣が時折走る。

「・・・まぁ良いです〜・・・さて最後に貴女は・・・どうしましょう〜?」
「・・・ひぃっっ!!」

25名無しさん:2009/01/28(水) 20:25:49

目の前の惨劇を見ていた後に橘は自分が標的にされたことで完全に腰が引けていた。最早正義のヒロインの姿は欠片も無い。
仰向けから上半身を起こした状態でミギリから距離を取ろうとする。このままリングから、目の前の恐怖から逃げ出すようでもある。
―が。橘の腹部に黒く巨大なリングシューズがのしかかる。

「実はどちらか完全に壊しちゃわないといけないって言われてますので〜。このまま逃がせないんですよ〜。」
「・・・・・・!!・・・・・・そ、そんなっ!!誰がそんなことを!?も・・・もうギブ・・・・んぐぅっ!?」

ミギリの靴底が橘の口を塞ぐ。そして一度足を上げ、鼻先を踏み抜く!
「ぁぁあぁあああぁあぁぁあぁぁぁ・・・・・・・!!!」

鼻が折られ大量の出血が抑えた両手と顔中を赤く染める。
そしてその両手をどかすとミギリは口を塞ぐようにアイアンクローをかけそのまま片手で橘を持ち上げる。
「・・・・何、余計なことしてるんですか〜?ちょっと怒っちゃいましたよ〜・・・」

明らかに目つきが危険になったミギリは空いている片手で腹部にボディブローを炸裂させる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!」

口を塞がれているため悲鳴も上げられないが苦悶の表情を更に強くする。
更にもう一発のパンチが炸裂しミギリの手の隙間から僅かに橘の吐瀉物が溢れ出てくる。
それでも余程腹に据えかねてか汚れを気にせず宙吊りの橘に容赦なくボディーブローの連打を放つ。
十発前後のパンチが終わったところで無造作に掴んでいた手を離す。
落下と同時に橘の口から大量の液体が辺りにぶちまけられリングの大部分を汚す。半ば赤く染まった部分も見受けられる。
橘は顔をそれらで汚し痙攣しながら倒れ伏している。
そして冷たい目つきで歩み寄る巨人。汚物まみれで倒れている少女を肩に担ぎ上げるとアルゼンチンバックブリーカーの体勢を完成させる。

めきめきめきっ!

「ぎぃぃぃぃぃぃぃやぁぁぁぁあぁぁぁぁあ!!!!!」

完全に意識が落ちていた橘だったが体がエビ反りにされる激痛で目覚め絶叫を上げる。

「あ。起きたんですね〜・・・目覚めない方が幸せなのかもしれないですけど〜。」
「ぐぁぁぁぁぁぁ・・・・・!!!!」
「余裕無さそうですね〜。・・・私って〜今まで壊さないように力を抑えて技をかけてきたんですけど〜・・・」

激痛に苛まれる橘の耳にはミギリの話し声は聞こえていない。それでも構わず彼女は続ける。
「私の全力の技が決まったらどうなるんだろう、ってずっと思ってたんですよ〜。」
「・・・でもこれで分かります〜。ありがとうございます〜♪」

―そして次の瞬間。

ミギリの両腕の力瘤が盛り上がり橘の身体に未知の怪力が加わり身体の反りが急激に大きくなっていく。
痛みなど最早通り越して橘の視界が真っ白になっていく。・・・そして彼女は破滅を向かえ、間の抜けた声を残し沈んでいった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ゙。」

ボキィィィィィッ!!!


―リング上では橘の救命措置が行われていた。正義に燃えていた少女の眼差しは最早無く。
瞳孔が開かれただ静かに横たわる。


橘の身体を二つ折りにした後、ミギリは彼女を投げ捨てリングを後にしていた。
そして長い通路をしばらく歩いたところで銀髪の女性が彼女を待ち受けていた。
「ヒールデビューおめでとう、ミギリさん。やはり貴方の素質は一級品ですわね。」

その祝福を受けリングで見せたものとは違う柔らかな微笑みで応える。
「ありがとうございます〜♪明日香お姉さま〜。教わったこと、全てやってきましたよ〜♪」

「良くやりましたね。・・・だけど貴女と私の目的はあんな雑魚達ではありませんわよ?」
「分かってます〜・・・私をいらないって言った人達を見返すために・・・拾って下さったお姉さまの為にこれからも頑張ります〜♪」
「・・・ふふふ。そう、今日の出来事は私たちの復讐の幕開けに過ぎません。さぁ、参りますわよ!」

二人は闇の中に消えていく。
彼女達の見据える先はまだ誰にも分からない―


後日。橘 みずきが奇跡的に一命を取り留めたものの選手生命が絶たれたと報道された。
藤原 和美は精神的なショックが大きく復帰の目途がたっていないという噂も流れた。
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