814名無しさん:2009/07/30(木) 05:12:23
日本女子プロレス界に衝撃が走った。
長らくIWWFヘビー級王座に君臨し続けていた絶対王者マイティ祐希子が、彗星の如く現れた大型新人、大空みぎりとタイトルマッチを行い、失神KO負けという衝撃的な惨敗を喫したのである。
しかも序盤からスピードと手数を出し続け、JOサイクロンまで爆発させた祐希子に対し、みぎりはそれらを全て受けきった上で、たった一発のボディスラムで全ての流れを変えてしまったのである。中盤から後半にかけては、みぎりのワンマンショーで、祐希子はサンドバックのように仕留められた。
この試合を見た観客の多くが、会場を去り際に感想を述べあう中で「まるでどちらが新人でどちらがベテラン選手なのか、分からなかった」という意見が多く、記者の感想とも一致するのであった。

 ――それから数か月、マット界の勢力地図は大きく変わった。
 それまで祐希子を目標としていた日本のトップレスラー達が標的をみぎりに切り替え、次々と挑戦状を出すも、みぎりはそれらをすべて退けたのである。
 
みぎりは初の防衛戦にビューティ市ヶ谷という強豪を迎え、一進一退ではあったものの、最後は力の差を見せつけるようなフォール勝ちを収める。
 2度目の防衛戦はサンダー龍子であり、この試合がみぎりを王座から追い落とせる可能性のある最後の試合だった。龍子の延髄切りが冴えわたり、みぎりをあわやという所まで追い詰めるも、プラズマサンダーボムが不発に終わり、超高層ボディスラムで仕留めた。

 日本のトップ3が力負けを喫し、挑戦権は次世代へと移る。武藤が、結城が、みぎりとの決戦に挑む。
 しかし、その二人を持ってしても、みぎりにはまるでかなわない。
 絶対王者の風格をまとい始めたみぎりに対し、再起を果たした祐希子がリベンジマッチに挑む。いい所まで追い詰め、観客を期待させたが、やはりボディスラムの前に屈した。
 みぎり、独裁政権の誕生か――、誰もがその時代が来るのを確信しはじめた時、一人の女が立ちあがった。
 その女の名前は佐久間理沙子――、リングネーム、パンサー理沙子。
 かつて「リングの女王」とまで呼ばれて、祐希子以前の一時代を築いた偉大なる元名チャンピオンである。
 今は一線を引いて、とある小さな団体でコーチとして雇われているという彼女がふたたび現役に復帰し、明日、東京ドームにて、あの大空みぎりに挑戦するという。
 前売り券はすでに完売、ドーム前では長蛇の列がすでに並んでいるという過熱ぶりである。
 ここに以前、両雄に語って頂いた試合への熱い熱意を記しておく。

パンサー理沙子「彼女は確かに強く、人を引き付けるものも持っていると思います。しかしまだ試合の駆け引きというものを分かっていない。あのままでは私たちの時代から築き上げてきた大切な何かが壊れてしまう…。それを彼女に伝えるためにも私はこの試合、絶対に負けるわけにはいかないのです」

大空みぎり「理沙子さんって〜〜、たしか、むか〜し昔の時代に出てくるオバアサンですよねぇ。…(スタッフに慌てて止められて)、え、まだけっこう若い? あ、ごめんなさい、オネエサンって訂正しておいてください」

 どう転んでも血を見ることになるに違いない、この一戦。前売り券が売り切れになるのも納得である。

 血戦の火蓋が切られるのは明日夜8時――こうご期待。
816名無しさん:2009/07/30(木) 18:42:05

 まばゆい光を放つスポットライトの下で、ボディチェックを済ませた両選手がリング中央で睨みあっている。

 大歓声の中、赤コーナー側のチャンピオンサイドに立つ巨大なる少女が、豹柄のリングコスチュームに身をまとった流麗なる美女へと語りかける。

「初めまして〜。お会いできて光栄です、大空みぎりです。今晩はお手柔らかに、ご指導お願いしますね」

 無垢な笑みを浮かべた少女の問いかけに、美女は答えない。ただ美しい双眸には険しい色をはっきりと浮かべており、それが「あのインタビュー、聞いたわよ」と雄弁に物語っていた。

 並の選手ならばそれだけで竦み上がってしまうほどの殺気――、しかし鈍感な少女は不幸にもそれを察するという事が出来ない。ただ「そんなに眉根を寄せていると眉間にしわが残っちゃいますよ〜?」などと言ってしまうものだから、美女の内心のボルテージはますます上がってゆく。

 場内アナウンスが流れ、試合開始を告げるゴングの音が鳴り響くと、豹柄の美女――パンサー理沙子は猛然と、王者大空みぎりへと襲いかかった。

「えいっ!」

 気合いの声と共にまずはアームホイップ一閃――、みぎりをマットへと転ばせる。もちろんこの程度の攻撃をいくら積み重ねても巨大な少女、みぎりには通用しない。彼女は攻撃以前にその一挙手一投足が全て一撃必殺の威力を秘めており、小技で積み重ねたダメージなど彼女があいさつ代わりで返した一発ですべてチャラ以上のものとして返されてしまうのである。

「やぁっ!」

 百戦錬磨のパンサー理沙子はそれを全て承知の上で、淡々と教科書のように洗練された投げ技を積み重ねてゆく。まるでこれがプロレスの王道なのだと王者に教えるかのように、少しずつ、少しずつ技の難易度を上げて……。

 そして理沙子はこの一瞬が来るのを待っていた。そろそろ良いだろう、と反撃に出ようとしたみぎりに大きな隙が出るのを見逃さず、彼女の長い睫毛に覆われた瞳が獲物を狙う豹のように光る!

「死ねぇえッ!!」

 それまでのやけに可愛らしい掛け声とは一転した、すごくドスの利いた裏声とともに、みぎりの首と脚を抱えて後方へ捻り投げる!

 全盛時代にはついぞ見せる事の無かった本気で殺す気のキャプチュード――、理沙子の伝家の宝刀が炸裂し、みぎりをその巨大な体ごと脳天からマットに沈めた。

「理沙子のキャプチュード炸裂――!!! みぎり、さすがにこれは効いたかァーー!? 動かないのか?! それとも動けないのか!?」

 アナウンスの言葉どおりマットに沈んだまま動かないみぎりに対し、理沙子はすっくと立ち上がって、更なる暴虐を王者に対し加える。

「オラァ! オラオラァ! オラァ!?」

 飛びあがって、みぎりの後頭部にエルボードロップを叩きこむ! さらにストンピングを限りなく加え、会場中がしんと静まり返った頃にようやく攻撃を止めて、荒い息をついた。

817名無しさん:2009/07/30(木) 18:43:40
「さ、さすがにこれだけやれば、さしもの貴女も立てないでしょう。さぁ、フォールと行きましょうか」

 倒しきったと思った獲物に悠然と近寄る理沙子、その行為が致命的だった。

 足首をつかまれ、気づいた時には視界の上下が逆転していた。みぎりは理沙子を宙づりの態勢に片手で持ち上げながら、頭から流れる血を軽くぽりぽりとかいている。

「今のは、ちょっと痛かったですよ〜〜? オ・バ・ア・サン」

「……!!」

 宙づり状態で青ざめながらも聞き捨てならない言葉を聞いて、睨みつけようとする理沙子。しかし自分を見下ろす敵の、冷めきった、それでいて怒りに燃えた瞳と目を合わせて、さすがの元女王も別の意味で顔を更に青ざめさせた。

「ふふ、何を怯えているんですか〜? 自分がやった事をやり返されるぐらい当たり前のことですよね。ええ、先輩はどうやら私を殺す気だったようですから、私も今から同じ恐怖を先輩に味あわせてあげるつもりですよ?」

 言うと同時に理沙子を両肩まで抱えあげて、アルゼンチンバックブリーカー。理沙子の背骨の骨があわや折れるかという所まで、怪力でぐいぐいと極め付ける。

「あぎゃっ…! ぎゃぁあぁあぁっっ……!!!」

「まだまだこの程度では楽にしてあげませんよ〜」


 口から泡を吹き、白目をむいて失神しかける理沙子をぎりぎりの所で解放すると、今度は肩の上で理沙子をうつ伏せに乗せる。

「脳天から落とされる恐怖を教えてあげます」

「ま、ちょっ…! 貴方のとは距離が…っ」

 狼狽してうわ言のような悲鳴を上げる理沙子。そんな理沙子に構う事無くみぎりは理沙子を両肩に乗せたまま、横に墜落するように倒れて理沙子の脳天をマットに突き刺した。

「ぎゅふっ! …っぶ、ぁは…」

 マットに突き刺さった状態からゆっくりとスローモーションのように倒れ、大の字に倒れる理沙子。

 デスバレーボムの名の通り、まさに白目をむいた状態の朦朧とした彼女の脳内では死の谷が垣間見えている事だろう。

 誰がどう見てもすでに勝負あった――状態にも関わらず、みぎりは失神している理沙子の肩と股間を掴んで担ぎあげ、2Mを遥かに超える高さまで持ち上げた。

 試合終了のゴングが慌てて打ち鳴らされ、レフリーも止めに入る。

「私、まだたったの2発しか返してないんですよ〜。大丈夫、人間誰でも一度は死ぬんですから」

 一瞬早く、天高く抱えあげた理沙子をマットに打ちつけるみぎり。

818名無しさん:2009/07/30(木) 18:46:30
 リング全体が震えるほどの衝撃音が鳴り響き、後に残るは両手両足を車にひかれた蛙のように投げ出して、ぴくぴくと痙攣している理沙子の姿のみであった。

 見れば、理沙子の股間からは黒い染みがあふれ出している。みぎりの手も濡れているところを見ると、デスバレーボムで意識を立たれる寸前に失禁していたのかもしれなかった。

「はい、1…2…3っと」

 理沙子の暴虐によほど腹にすえかねていたのだろう、みぎりは理沙子の腹部にどんと巨大な足を乗せて、自らカウントまで取って己の完全勝利をアピールした。観衆からはヤジと歓声とが同時に飛んだが、全国中継もされたこの試合で、ここまでの非紳士的行為を行ったみぎりに対し、団体は彼女からベルトをはく奪し、1年間の対外試合禁止の処分を科した。

 かくして女子プロレス界は元の安定した群雄割拠の時代を取り戻せたという。めでたし、めでたし。
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