384 :名無しさん:2009/12/12(土) 01:22:31 ID:ESWCXPZY
ライラ神威×越後しのぶ、という微妙な組み合わせですが、自分の妄想を投下します。
ズタボロにされる越後しのぶは見たくないという方はスルーの方向でお願いします。



1.
「マイティ祐希子と喧嘩させてくれよ」

新日本女子プロレスの道場を訪ねてきた女が開口一番そう告げた瞬間、道場内でトレーニングに励んでいたレスラーたちの動きが止まった。
レスラーたちの視線が道場に現れた珍客に注がれる。
派手な金髪に黒のマスク。シャツの胸元をだらしなく緩め、髑髏のシルバーアクセサリーをちらつかせる姿は、漫画にでてくるチンピラそのものだった。

(道場破り? 名前が売れると変なお客が増えるわね)

すでに第一線を退きコーチとして新女に籍を置いていた佐久間理沙子は、思いもよらぬ珍客にそっと溜め息をついた。
だが、かつて『リングの女帝』とよばれた理沙子は見逃していなかった。
女の太い首、潰れた耳、そして隙の無い立ち振る舞い。断じてただのチンピラではない。ナメて掛かれば痛い目にあう。
だが、挑戦を受けないわけにはいかない。何時、何処で、どんな相手であっても挑戦を受ける、それが日本最強の団体としての矜持だ。

「貴女は名前は?」
「ライラ神威だ」
「ライラさん、悪いけどマイティ祐希子は海外遠征中よ。ついでにボンバー来島もね」

理沙子がそう告げると、ライラ神威はあからさまに不機嫌そうな顔になる。
まるで、目当ての獲物を逃した肉食獣のような反応だ。

「チッ、間が悪ィな。なら、今いる中で一番強い奴とやらせてくれよ」
「……わかったわ。しのぶ、彼女の相手をお願いできるかしら」

理沙子の求めに、竹刀を持った越後しのぶが姿を現す。
新日本女子では中堅レベルだが、他団体にいけばエースを争うほど実力の持つレスラーである。
ライラ神威がどんなファイトスタイルなのか分からない以上、どんな場面にでも対応できる経験と高いディフェンス能力が求められる。
そういう意味で、越後しのぶは逸材だった。これまでも、幾人かの道場破りを撃退している。
越後しのぶなら十分にやれるはずだ。理沙子はそう信じていた、試合が始まる前までは。

385 :名無しさん:2009/12/12(土) 01:24:03 ID:ESWCXPZY
2.
リングコスチュームに着替えた、越後しのぶとライラ神威はリングの上で正面から睨み合っていた。
次の瞬間にでも試合開始になりそうな視殺戦。否、ライラ神威を睨み付ける瞳は一対だけではない。リングを取り囲む新女のレスラー全員がライラ神威に対して敵意を隠しもせずに睨み付けている。
もし、ライラ神威が逃げようとするなら、すぐさまリングに押し戻されるか、その場でリンチにあうだろう。
ピリピリと肌が焦げ付くような緊迫した空気が道場内を満たしていた。

「ルールは?」
「時間は無制限、目ん玉以外はなんでもあり。それでいいだろ?」
「ああ、かまわない」

レフェリーを務める理沙子の問いに、ライラ神威は即答する。そして、挑発するように越後を見る。
その視線を真っ向から受け止める。相手が何を考えていようが、真っ向からぶつかって捻じ伏せる。それが新女に籍を置く者の務めだ。

「一度離れて!!」

今にも額と額がぶつかりそうなほど近づく二人。みかねた理沙子の制止が入り、二人は一度コーナーに戻る。

「ファイッ!!」

ゴングが道場内に響き渡る。
だが、安易に攻め込むようなことはしない。互いに拳を正面に構え、相手の隙を窺う。
しばしの膠着状態。それを破ったのはライラ神威だった。

「オラアッッ!!」

フォームを無視した大振りのナックルパート。もちろん、それを易々と受ける越後ではない。
隙だらけの相手の側面に回りこみ、強烈なミドルを叩き込む。だが、ライラはそれに怯むことなく、大振りのパンチを繰りだした。
越後は前に大きく踏み込んで拳をやり過ごし、がら空きの顎に掌底を食らわせる。さすがに効いたのか、ライラはヨロヨロと後退した。
ここで逃がすほど、越後しのぶは甘くない。
よろめくライラの腕を掴み、コーナーに叩きつけ、貼り付け状態になったところに、串刺しドロップキックをお見舞いする。
胸を強打され咳き込みながらマットに倒れ込むライラ神威の情けない姿に、越後は思わず溜め息を漏らした。

(よくもこの程度の実力で新女に喧嘩を売ろうなどと考えたものだな)

これまで何度か道場破りの相手をしたことはあったが、ここまで酷いのは初めてだった。
その風体といい、レベルといい、まさしくチンピラそのものだ。
咳き込みながらヨロヨロと立ち上がるライラの姿に、リングを囲む後輩達からも失笑の声が漏れる。
越後しのぶだけでなく、リングを囲むレスラー達の誰もが、『ライラ神威は弱い』と判断した、それこそが彼女の狙いだと気付かぬうちに。

386 :名無しさん:2009/12/12(土) 01:25:35 ID:ESWCXPZY
3.
「これで終わりだぁ!!」

荒い息をつくライラ神威の顎に渾身の右ストレートを打ち込む。
拳が顎を捕らえる直前、苦痛に歪むライラ神威の顔が邪悪な笑みへと変わった。

「バーカ」

ライラ神威の耳障りな笑い声が聞こえた気がした。

ミシッ。

骨の軋む音が脳に響き、拳に激痛がはしる。越後の拳が顎を捕らえようとしたそのとき、ライラ神威が大きく踏み込み、額で拳を受け止めたのだ。
拳は如何に鍛えようとも細く小さな骨の集合体でしかない。反面、頭蓋骨は脳を守るための丈夫な骨である。

「手応えからして、拳にヒビがはいったテェところか。自分のパンチ力の無さに感謝するんだな。ヒャーハッハッハ」

越後はライラの軽口を無視して痛む拳を抱え、バックステップで距離をとる。だが、すでに遅く、ライラ神威の顔が肉薄していた。
髪の毛を掴まれた瞬間、グチッという湿り気を含んだ音とともに顔面を衝撃が襲った。
ライラのヘッドバットが越後の鼻を潰したのだ。あふれ出した鼻血が口腔内に進入し、鉄の味が広がる。

「まだまだイクぜぇ。ヒャッハーッ!!」
「させるかっ」

二発目を叩き込もうとするライラを振り払い、無我夢中で後退する。
ピタリ、背中に感じた冷たい感触に愕然とする。夢中で後退するあまり、自らコーナーに入り込んでしまったのだ。

「ブッ潰してやるぜぇ!!」
「くっ」

必死で顔面をガードする越後を執拗なボディ攻めが繰り返される。
一撃一撃が重く、しかも精確に肝臓や腎臓、胃袋などの急所を狙い打たれ、いかに我慢強い越後といえども限界があった。
そして、メキッ、グギッ、ミシリッ。限界を超えたアバラが鈍い音とともに折れた。

「がはっ、げふぅ、おごうぅぅぅぅ」

激痛のあまりガードが下がった瞬間。

「その顔、切り刻んでやるぜぇ。ヒャッハーッ!!」

越後のこめかみにライラの肘が振り下ろされた。

387 :名無しさん:2009/12/12(土) 01:30:53 ID:ESWCXPZY
4.
ビシャッと鮮血が迸り、流れ落ちた血がマットを真紅に染める。
誰が見ても、越後しのぶは満身創痍だった。
右拳は破壊され、執拗なボディ攻めは体力を奪い去り、肘でカットされたこめかみからは血が溢れ、顔の左半分を真紅に染め上げている。
今にも崩れ落ちそうな身体をコーナーに預け、倒れまいとする越後を見て、キューティー金井は顔を涙でグシャグシャにしながらも必死で声を上げ応援していた。
その声に同調するように、永原ちづるや富沢レイなど若手トリオが中心になって、満身創痍の越後に声援を送る。

(そうだ、後輩達が見てる。無様な姿を晒すわけにはいかないんだ)

後輩達の声援に後押しされ、闇に堕ちそうになった意識を何とか覚醒させる。
奥歯を噛みしめ、ガクガクと震える膝を叱咤し、何とかファイティングポーズをとることに成功する。
だが、そんな越後の姿を見て、ライラ神威はクツクツと笑った。それまでの哄笑ではなく、本当に心の底から湧き上がる笑みを堪えるように口に端を歪める。

「なに……がおかしい?」
「なぁに、残酷だと思ったんだよ。もう立つことが精一杯のレスラーに対して声援を送るなんてなぁ。
 一番困るのは声援を送られたレスラーなのによぉ。皮肉な話じゃねぇか?」
「私は……まだ闘えるッ!!」

越後の瞳に再び闘志が燃えあがる。
左フックが頬を薙ぎ、膝蹴りが内臓を押し上げ、下段回し蹴りが足元に注意を引き付け、必殺の延髄切りがライラ神威の首を刈った。
必殺のコンビネーションが全て決まり、越後はライラが崩れ落ちる様を幻視した。
だが――。

「鉄パイプで殴られるのに比べたら『屁』でもねぇぜ」
「ぐあっ!?」

必殺の延髄切りを受けたはずのライラは倒れることなく、それどころか、越後の口に手を突っ込むと無理矢理持ち上げたのだ。
下手に逆らえば、口が裂ける。抵抗も出来ず、越後は動く度に激痛が駆け抜ける身体で必死に立ち上がる。
しかし、満足な抵抗も出来ないまま腕を捕られ、スタンド状態でチキンウイングフェースロックをかけられてしまう。
肩と首を一気に極められ、痛みに顔が歪む。

「その情けねぇ顔をレフェリーに見てもらえよ」

ライラは、血と涙で濡れた越後の顔が理沙子に見えるように身体を捻った。

「しのぶ、ギブッ?」
「ノオォォォォ、ノォォ」

もうギブアップしてもいい、貴女は良く頑張ったわ。理沙子の表情がそう語っていた。
しかし、レフェリーである彼女がそれを口に出すことは許されない。
もう勝つことは出来ない。それは越後にも分かっていた。
自身の未熟さが恨めしかった。たった数分の攻防で相手を自分より隠したと決め付けて、ナメてかかった自分の浅はかさが許せなかった。
だから、せめて自分から負けを認めることだけはしたくなかった。
必死で耐える越後を見て、ライラはニヤリと笑う。

「頑丈な奴は好きだぜぇ。なんたって壊し甲斐があるからな」
「ヒギイィィィッッッ!!!」

さらに強く極めると、越後の悲鳴が道場内に響き渡った。

388 :名無しさん:2009/12/12(土) 01:33:06 ID:ESWCXPZY
5.
「ィ……ィィィ……ァァァァィ」
「いい悲鳴だったぜぇ。こいつはご褒美だ。テメェのだらしねぇ顔を後輩達に拝んでもらいな」

越後が悲鳴すら上げなくなった頃、ライラはリング下に越後の後輩達がいることを確認すると、
チキンウイングフェースロックを極めたまま、後方へ反り投げた。

「ひぐうぅゥゥ」

ズガンッとマットが一際大きく揺れる。越後しのぶの身体は、受身も取れないまま脳天から叩き付けられた。
白目をむき、顔面を血と涙でグシャグシャにした先輩の姿に、キューティー金井は腰を抜かしてしまう。
だが、そんな少女の反応を誰も責めることはできなかった。他のレスラー達もあまりに凄惨な姿に言葉を失っていたからだ。

「ケッ、ここにいるのは腰抜けばかりみてぇだなぁ」

仇を取ろうと声を荒げることもなく、押し黙ってしまったレスラー達を嘲笑すると、
ライラ神威は佐久間理沙子に向き直り、一枚の名刺を渡した。

「マイティ祐希子とボンバー来島が帰ってきたら、ここに連絡してくれ」
「……ええ必ず。でも、次は貴女が悲鳴を上げる番よ」
「そいつは楽しみだ。次はもっとアタシを悦ばせてくれよ」

静かな怒りを湛えた理沙子の視線を平然と受け流し、生きるか死ぬかの闘いを愉しむように、ライラ神威はクツクツと笑う。
そして、夜の闇へと消えていった。
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